ふじのもり保育園の秋は行事がもりだくさん。
今年の秋もみかん狩りに続いて
お芋ほりにでかけました。
先日持ち帰ったお芋、
皆様ご賞味いただけましたでしょうか?

実はこのお芋、七夕の笹とりで
お世話になっている貝塚の農園の方が、
ふじのもり保育園の子どもたちのために、
畑を耕し、苗つけをし、
およそ1年かけて
丹精込めて育てられたお芋です。

品種は「紅あずま」
鮮やかな皮の色と濃厚な味わいが特徴です。
もちろん自然のものですから、
天候や土の具合などにより
その年によって出来はちがいます。
今年は大きく実り、豊作でした!

畑にしゃがみ込み、子どもたちは夢中で
土をかき分け紫色のお宝を掘り起こします。
ところが有機的栄養が豊富なこの土は、
虫さんにも魅力的な居場所。
突然掘り起こされた虫たちは
右往左往うごめき逃げ場を探しているよう。
これがどうにも我慢ならず、
「こわい~!」と泣き出す子がいました。
手塩にかけて育てた自慢のお芋の前で一人、
大泣きする子を見て、農園の方も心配顔。
あの手この手でなだめてくださいますが、
怖いものは怖い!と全身にギュッと力を入れて
縮こまった状態が続きます。
隣で一生懸命土をかき分ける
保育士の手元を恐るおそる見つめていたその時、
掘り出された紫色のお芋から伸びる蔓に
スッと小さな手を伸ばしました。
ずっしりと持ち上がる初めての感覚に、
これまでの恐怖が薄れた一瞬でした。
その後も虫への怖さと、
掘り出したい好奇心とを葛藤させながら
勇気を振り絞って頑張っていました。
かけがえのない成長の一場面を見たようで、
私にとっても思い出深いお芋ほりになりました。