ふじのもり保育園では
毎年8月に同窓会があります。
6年前にここを巣立った子どもたちが集まり、
卒園前に6年後の自分に宛てた手紙や
ご両親からの手紙、お絵描き、
思い出の品々を入れた「タイムカプセル」を
みんなで開けるという
一大イベントが醍醐味です。
子どもたちは小学6年生。
思春期の入り口とでもいえる時期でしょうか。
私の背丈を超えるくらい
大きくなった男の子、
何だか大人びた雰囲気の女の子、
屈託のない笑顔が変わらない子…。
どの子もその子らしく大きくなって
今年も会いに来てくれました!
近所でよく見かけたり、
時々立ち話しをしたりする子もいますが、
一堂に会して保育園で
集まる機会はこの時だけ。
輪になって、小さくなった椅子に座り、
一人づつ近況報告や今頑張っていることなどを
発表してもらいます。
「頑張っていることなど
人前で言うなんてカッコ悪い!」
子もいれば、自分の世界観を
言葉少なに話してくれる子、
聞いてほしくてたまらない子、
みんな様々です。
最初の緊張感はいつの間にかなくなり、
6年前の「輪・和?!」に
時間が戻されていくようです。
異なる個性の集まりでありながら、
お互いを知り、共に存在し、
ひとつの空間でつながり合えている
バランスが絶妙で、
大変に興味深く感じました。
このような子どもたちの力は、
社会生活を健やかに生きていくためには
なくてはならない力のように思います。
6年前の私たちが、
この子たちの個性を認め、
尊重し、対話的で応答的なかかわりを
完璧に行えていたという過信はしませんが、
そのような事を大切に考え悩みながらも
日々の保育を磨き続けてきたことは
確かだと言えます。
来年は中学生、
いつもキラキラしなくてもいいし、
悩みは尽きないだろうし、
大人が嫌いになることも
あるかもしれないし、
明日が怖くなる日も
あるかもしれないけれど、
どうか生きて、
元気で大きくなってほしい…
ずっとずっと君たちのことが
大好きで大事に思っている大人が、
ふじのもり保育園にいますから!
と願いを込めて再び送り出しました。