夏祭りでは恒例になりつつある
「おばけ」たちのお見送り。
せっかくの楽しいお祭りの最後に、
子どもたちを涙顔にさせてしまう
「おばけ」の心情も複雑なところです。

そもそも人は、怖いという感情を
どのように意識してゆくのでしょう。

大人に比べると
ごく限られた体験しか持たない幼い子どもは、
聞き慣れない物音や暗闇、会ったことのない人
などにしばしば不安感を抱きます。

泣きながらも
お父さんお母さんにしっかり抱っこされ、
その肩越しにチラリとおばけに目をやる姿、
怖がりながらも一旦
おばけのトンネルをくぐりぬけた後は、
遠くからおばけに興味津津の子どもの姿に
気づかれましたでしょうか?

知らない人や物事に
好奇心を持ち始めるのは、
”成長の証”ともいえます。

親が「怖かったね」と抱っこして、丸ごと
わが子の心と体を温かく受け止めてあげられる
この時期の経験は、将来自立して
生きてゆく時に遭遇するであろう
様々な不安やトラブルに立ち向かい
判断する力につながるのではないかと
考えられます。

逞しく、心豊かに育ってほしいのなら、
子どもを信じて
今のうちに心をモミモミしてあげましょう。
子どもの「育つ力」は
信じるに足るほど強いものです。

もっとも、寛容な心で
しっかりと受け止めてくれる
大人との絆があればこそのことですが・・・。