桜の時期の保育園は、お別れと出会いが毎日入り交ざるのが恒例です。

卒園児を送り、新入園児をお迎えするのはもちろんのこと、過年度の卒園児や親御様が進路の報告にきてくださったりなど、巣立っていった子どもたちとの再会に歓喜するのもこの時期です。先日より、未来の保育士を目指す卒園児がアルバイトで来てくれています。お相撲大会で負けては、保育士の胸に飛び込んで泣きはらしていたい日から13年、子どもたちに優しい笑顔で寄り添う姿は、保育士となる未来に期待を高めずにはいられません。面接にきてくれた際に「保育園の時に優しく大切にしてもらったことが大きくなっても心に残っていて、自分も保育士になって恩返しがしたいと思います。」と話してくれました。またある日には姉妹園の厨房で調理師として勤めてくれている卒園児が、仕事帰りに立ち寄ってくれました。「保育園の時に、毎日おいしい給食を作ってくれていた給食室の先生に憧れて…。」と聞かせてくれたことがあります。心の底から嬉しいと思うと同時に、この子たちの真っすぐで希望に満ちた思いに応え得る保育園であり続けなければならないと、背筋が伸びる思いでおります。

先月、15名の年長児が巣立ち、間もなく新1年生となります。卒園式のお歌では、涙を流しながら歌う卒園児の姿に寂しさが込み上げましたが、卒園の節目はお別れではなく「いつまでもエールを送り続けますからね!」と約束する日でもあったのです。そして今日、13人の新入園児をお迎えして、67人の進級児とともに新年度が始まります。子どもたちひとりひとりの輝く未来へとつながる道を耕し、種をまき、光で照らし、水で潤すような日々を積み重ねて参ります。雨の日も、晴れの日もあるかと思いますが、保護者の皆様とともに歩み進めますよう何卒よろしくお願い申し上げます。