
Interview01
Interview01
私にとって保育士の仕事とは「笑顔の時間をたくさんもらえる仕事」です。子どもの成長を喜ぶ笑顔、子どもたちのエネルギーに感動する笑顔、子どもたちの無邪気な姿に思わずこぼれる笑顔など、毎日の仕事の中でたくさんの幸せな感情を味わえることが、私自身の人生を豊かにしてくれています。
私は子どもの発達を学ぶ中で、小学校に入るまでに必要とされる力が、どのような道筋で子どもたちに備わっていくのかに、とても興味がありました。保育園では、毎日子どもたちと生活をともにすることができます。家族のような感覚で、一人一人の発達・成長に立会い、喜びを感じられることが保育士の仕事の魅力だと思っています。
5歳児のクラスでは和太鼓に取り組みますが、中には「やりたくない」という子どももいます。保育のねらいは「できるようになる」ことですが、「やらせる」のではなく、本人が自分から「やってみよう」と思えることが大切です。そのために、私たち保育士がやってみせたり、興味を促す声かけや環境づくりをしたりしています。「やってみたらできた」「やって楽しかった」という気持ちこそが、次への成長へとつながるのです。
子どもたちが「先生できるようになったよ!」と自信に満ちた笑顔を見せてくれる瞬間がありますが、子どもの持つエネルギーは、本当にすごいなと感動します。そして、私自身も子どもたちから、たくさんのエネルギーをもらっています。
子どもたちの感受性はとても豊かで、小さなことでも嬉しかったり、嫌だと感じたり、さまざまな気持ちを持っています。その気持ち一つ一つを、保育者としてしっかりと受け止めるよう心がけています。
例えば、ケンカをして子どもが相手を叩いてしまったときなどは、「叩いたらだめだよ」「ごめんねしようね」と保育士が言ってしまうのではなく、子どもたち自身に「今やったことはどうだったかな?」と投げかけ、考えてもらうようにしています。そうして、子ども自身が「良いのか悪いのか」「どうすればいいのか」を考えることが重要なのです。そのあと子どもが自分から「ごめんね」と言う行動を選ぶ、その過程を大切にしたいなと思っています。